外斜視の患者様へ
斜視とは両眼の視線が見る目標に正しく向かないものを言います。
外見上は片方の眼の位置がずれるもので、外側へずれるものを外斜視、内側へずれるものを内斜視と言います。
但し、外斜視の方はまっすぐ正面に眼をもってくる力(内よせ)が働き、立体感や遠近感の感覚をもつ両眼視機能と呼ばれる発達が良好なことも多いです。
しかしながら、外にずれている眼を正面にもってくるためにおこる眼精疲労や、疲れてきた時などに正面にもってくることができず、右眼、左眼で別々のものが見えてしまう複視を訴える方もいらっしゃいます。外にずれている量が多いと、手術適応となりますが、量が少なければ訓練によって訴えを軽減できる場合がございます。当院では、通院訓練、家庭訓練での指導を行い経過を診させていただければと考えております。
<目標> 眼精疲労の除去
近視時の複視の消失
外科位(外ずれの方が内よせによって正面にもってきている状態)を安定させる
<訓練方法>
1. 通院訓練
融像幅増強訓練
@ プリズムを用いる訓練
A シノプトフォトを用いる訓練
2.家庭訓練 朝、夕 2回/日
輪湊訓練
@ 指を近づけていく方法
指を近づけて二つに見えたら、その位置で一つに見えるよう注視する
A 三点カード
正しく注視した時、○の数が3個に見え、眼位ずれがある時は4個、
片方ずつの眼でしかみていない時は2個に見えるカードで、3個に見えるよう注視する
B ビーズ玉通し
ビーズが二つに見える手前の位置でくぐらせる。